解説
【視線を釘付けにする発色。CMYKでは出せない「光るような」鮮やかさ】
版（スクリーン）を使用し、非常に彩度が高く鮮やかな「蛍光顔料」を含んだ特殊なインクを刷り込む手法です。
通常のインクが光を反射して色を見せるのに対し、蛍光インクは紫外線を吸収して発光する性質を持つため、薄暗い場所やブラックライトの下でもぼんやりと光るような、強烈なインパクトを与えることができます。「ネオンカラー」とも呼ばれます。
【なぜ「蛍光色」は特別なのか？】
一般的なフルカラー印刷（CMYKの掛け合わせ）では、インクを混ぜて色を作るため、どうしても彩度が落ちてしまい、純粋な蛍光色を再現することは不可能です。
蛍光色プリントは、あらかじめ調合された「特色インク」をそのまま使用するため、目がチカチカするほどの高彩度な発色をダイレクトに表現できます。
【蛍光色プリントのメリット】
- 圧倒的な視認性とインパクト
遠くからでも一目で分かる鮮やかさがあり、イベントスタッフのTシャツや、夜間のランニングウェアなど、目立たせたい用途に最適です。
- 表面の光沢感（ツヤ）
一般的な水性インクに比べ、蛍光インクは表面に独特の光沢（ツヤ）が出やすく、スポーティーでポップな印象を強めます。
- ナイロン素材にも定着しやすい
通常、水性インクが苦手とするナイロン系の素材（ウィンドブレーカーやエコバッグなど）に対しても比較的定着しやすいため、ブルゾン等のワンポイント印刷としても重宝されます。
【知っておきたい注意点（色とコスト）】
- 色は「特色」指定のみ
蛍光イエロー、蛍光ピンク、蛍光グリーンなど、決まった色のインクを使用します。CMYKのような混色はできないため、使用する色数の分だけ「版」を作成する必要があります。
- モニターとの色差
画面（RGB）で見ている蛍光色と、実際のプリント色には若干の差異が生じる場合があります。
こんなグッズ作成におすすめ
- イベント・スタッフTシャツ： 暗い会場や人混みでも目立つユニフォームとして
- スポーツウェア： ランニングやサイクリング時の安全対策とファッション性を兼ねて
- ストリートファッション： 90年代リバイバルやサイバーパンクなデザインのアクセントに
