解説
【デザインそのものが輝く。余白を排除した、艶やかな一体感】
光沢（グロス）のある専用シートにフルカラープリントを施し、デザインの輪郭ギリギリでカットして熱圧着させる加工方法です。
通常の転写プリントに見られる「数ミリのフチ（余白）」を極限までなくすことで、まるでウェアに直接ペイントしたような、自然で美しい仕上がりを実現します。さらに表面の艶やかな光沢が加わることで、ステッカーやエナメル素材のような、パキッとした鮮烈な存在感を放ちます。
【「フチなし」を可能にするプロの技術】
通常、シートのカット位置がわずかでもずれると、白い下地が見えてしまい見栄えが悪くなります。
これを防ぐため、元のデザインデータをあらかじめ3mm程度太らせて（塗り足しを作って）印刷し、その内側を正確にカットするという特殊な処理を行います。このひと手間により、カットラインが微細にずれてもフチに白が出ることなく、デザインの色と光沢だけで綺麗に切り抜くことが可能になります。
【グロス・フチなしタイプのメリット】
圧倒的な「ステッカー感」と高級感
デザインの周囲に余計な枠がつかないため、ロゴマークの形状が際立ちます。特に光沢のあるウィンドウブレーカーやエナメルバッグに貼り付けた際、シートのツヤ感と素材感がマッチし、既製品のような高級感のある仕上がりになります。
素材を選ばない強力な接着力
綿、ポリエステルだけでなく、撥水加工されたナイロンや合皮素材にも対応します。フチがなくても接着強度は高く、スポーツの激しい動きや繰り返しの洗濯にも耐えるタフな仕様です。
【知っておきたい特徴（重要な制約）】
デザイン形状の条件と「塗り足し」の限界
「データを太らせて内側を切る」という工程上、1mm以下の細い線や、鋭角すぎるパーツを含む複雑なデザインは加工できません。また、輪郭が曖昧な「ぼかし表現」や「グラデーションで消えていくデザイン」はカットラインを確定できないため不可となります。
デザインによっては「フチあり」に変更も
全てのデザインがフチなしで加工できるわけではありません。カットパスが複雑すぎてシートの強度が保てない場合や、独立した細かいパーツが多すぎる場合は、デザインの周囲に白や生地色のフチを付けた「フチあり」での対応となることがあります。
【こんなグッズ作成におすすめ】
